暗号資産に興味を持ち始めた頃、「L2(レイヤー2)」「セカンドレイヤー」という言葉を見て「なんか難しそう…」と素通りしていた私がいました。
でも実は、これを理解するとなぜイーサリアムの手数料が高いのか、なぜそれを解決しようとしているのかがスッキリわかるようになります。
この記事では「L2、セカンドレイヤーってなに?」という疑問を、できるだけ難しい言葉を使わずにわかりやすく解説します。
「L2」と「セカンドレイヤー」の違いは?

「L2(レイヤー2)」と「セカンドレイヤー」は、全く同じ意味です。
なので、この記事にかかわらずどちらの表現があっても、同じものを言ってるんだなと思って大丈夫ですよ。
どちらもひとつ目のレイヤーがあり、「その次にある2番目のレイヤー」という意味です。
L2(セカンドレイヤー)とは?まずは全体イメージ

「L2(レイヤー2)」とは、イーサリアムなどのブロックチェーン(レイヤー1)の上に構築された、もう一段の処理層のことです。
「レイヤー(Layer)」は「層」という意味で、ファーストレイヤー(L1)が土台となるブロックチェーン本体、セカンドレイヤー(L2)はその上に乗っかる拡張ネットワークをさします。
わかりやすく言えば、「高速道路の補助道路」のようなイメージです。
- 🛣️ 本線(レイヤー1 / L1)=イーサリアムのメインネット。安全だけど混んで遅い・高い
- 🚗 側道(レイヤー2 / L2)=取引を先に処理して、まとめてL1に記録。速くて安い
最終的な記録はイーサリアム本体(L1)に残るので、L1のセキュリティを活用しながら、速度と費用を大幅に改善できるというわけです。
なぜL2が必要なの? イーサリアムの「混雑問題」

そもそも、なぜL2が必要になったのでしょうか。
その原因はイーサリアム(L1)の処理速度の限界にあります。
イーサリアムのメインネット(L1)は、1秒間に処理できる取引数(TPS)が約15件程度しかありません。
一方、私たちが日常で使うクレジットカード(VISA)は約1,700件/秒を処理できます。
桁が違いますよね。
| ネットワーク | 1秒間の処理件数(TPS) |
|---|---|
| イーサリアム(L1) | 約15件 |
| VISA(クレカ) | 約1,700件 |
| 主要L2(合計) | 5,600件超 (2025年時点、L2Beat等の集計ベース) |
DeFi(分散型金融)やNFTが流行した時期、イーサリアムは利用者が急増して大渋滞。
「ガス代(手数料)」が1回の取引で数千円〜数万円になることもあり、「高すぎて使えない!」という声が続出しました。
この問題を解決するために生まれたのが、L2(セカンドレイヤー)です。
L2(セカンドレイヤー)の仕組みをざっくり解説

L2の基本的なしくみは「ロールアップ(Rollup)」と呼ばれる技術です。
ロールアップとは、たくさんの取引をL2側でまとめて処理し、その結果だけをイーサリアム(L1)に送る方法です。
イメージとしては…
- 📝 1件ずつ本社(L1)に報告するのではなく
- 📦 支社(L2)でまとめてから、まとめ報告書を本社へ提出する感じ
これにより、L1の負担を大幅に減らしながら、セキュリティはL1に依存したまま保てるというわけです。
ロールアップには2種類ある
| 種類 | しくみのポイント | 代表プロジェクト |
|---|---|---|
| オプティミスティック・ロールアップ | 「正しいはず」と仮定して処理。問題があれば後から異議申し立てできる | Arbitrum / Optimism / Base |
| ZKロールアップ | 数学的な証明(ゼロ知識証明)で正しさを証明してから送信する | zkSync / StarkNet |
初心者のうちは「処理を速くして手数料を下げてくれる技術がある」という理解で十分です!
主なL2(セカンドレイヤー)プロジェクトを紹介

① Arbitrum(アービトラム)
現在L2市場でTVL(預かり資産総額)シェアNo.1の人気プロジェクトです(2025年1月時点でL2市場の50%超)。
オプティミスティック・ロールアップを採用し、イーサリアムとほぼ同じ感覚で使えるのが特徴です。
ガバナンストークン「ARB」があります。
② Optimism(オプティミズム)
Arbitrumと同じくオプティミスティック・ロールアップ採用のL2。
「OPスタック」という技術を公開しており、これをベースに構築されたL2プロジェクトは40以上に上ります。
ガバナンストークン「OP」があります。
③ Base(ベース)
あの大手暗号資産取引所Coinbaseが開発したL2です。
OPスタック(Optimismの技術)を採用。
2026年現在、Base・Arbitrum・Optimismの3つが合わせてL2市場の約90%を占めています。
④ Polygon(ポリゴン)
以前から人気が高く、多くのNFTプロジェクトや企業が活用しているがポリゴンです。
Polygon PoSは厳密にはサイドチェーン寄りの構造ですが、L2文脈で紹介されることも多いネットワークです。
独自の技術スタックを持ち、ZK技術の導入も進めています。
⑤ zkSync / StarkNet(ZKロールアップ系)
数学的な証明を使うZKロールアップ系のプロジェクト。
証明の生成に時間がかかりますが、数学的証明によって正当性を検証する仕組みが特徴です。
次世代型L2として注目されています。
イーサリアム以外のL2も少しご紹介

L2はイーサリアムだけのものではありません。
他のブロックチェーンにもL2(セカンドレイヤー)は存在します。
ビットコインのL2:Lightning Network(ライトニングネットワーク)
ビットコインの決済に特化したL2ソリューション。
小額の即時決済を可能にする技術で、取引の利用も順調に増えており、実用的な決済インフラとして成長しています。
L2(セカンドレイヤー)のメリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ✅ ガス代(手数料)が大幅に安くなる | ⚠️ 資産をL1↔L2間で移動する「ブリッジ」操作が必要 |
| ✅ 取引が速くなる(ほぼ即時) | ⚠️ L2によって使える機能・対応サービスが異なる |
| ✅ イーサリアムのセキュリティを継承できる | ⚠️ ブリッジにもガス代・待ち時間がかかる |
| ✅ DeFi・NFTなどが安く使えるようになる | ⚠️ L2ごとに対応ウォレットや手順を確認が必要 |
2024年3月のイーサリアムの「Dencunアップグレード(EIP-4844)」以降、L2の手数料は劇的に下がりました。
混雑状況によって変動しますが、1取引あたり0.01〜0.10ドル(約1〜15円)程度での取引が可能になっています。
実際にL2(セカンドレイヤー)を触ってみた感想

私が最初にL2を使ったのは、Polygonネットワーク上のDeFiサービスを試したときです。
「難しそう…」と思っていましたが、MetaMask(暗号資産ウォレット)にネットワークを追加するだけで、あとはイーサリアムとほぼ同じ感覚で使えました。
一番驚いたのはガス代の安さ。イーサリアムのメインネットでは数百〜数千円かかっていた手数料が、L2では数円〜十数円程度に収まるのは感動ものでした。
初心者がいきなりL2でDeFiをガッツリ使う必要はありませんが、「こういう技術があるんだ」と知っておくだけで、暗号資産の世界がぐっと広がります。
よくある質問(Q&A)

Q. L2のトークンを国内取引所で買えますか?
A. 一部は買えます。たとえばPolygon(POL)はGMOコインやコインチェックなどの国内主要取引所で取り扱いがあります。ArbitrumのARBやOptimismのOPは2026年5月時点では国内取引所での取り扱いが限定的ですので、最新情報は各取引所の公式サイトでご確認ください。
Q. L2を使うにはどうすればいいですか?
A. まずMetaMaskなどの暗号資産ウォレットを用意し、使いたいL2のネットワークを追加します。その後、L1(イーサリアム)からL2へ資産をブリッジ(橋渡し)することで利用できます。最初は各プロジェクトの公式ブリッジを使うのが安全です。
Q. 初心者はL2を今すぐ使う必要がありますか?
A. 急いで使う必要はありません。まずは国内取引所でビットコインやイーサリアムを少額購入して、暗号資産に慣れることを優先しましょう。L2はその先のステップとして知っておくと役立ちます。
つまりL2は暗号資産の「渋滞解消ツール」

- L2(セカンドレイヤー)とは、イーサリアムなどの上に構築した処理を速く・安くする拡張ネットワーク
- 主な技術は「ロールアップ」。取引をまとめてL1に記録することでコストを大幅削減
- 代表プロジェクトはArbitrum・Optimism・Base(2026年でL2市場の約90%)
- 初心者はまず国内取引所で取引を始め、慣れてきたらL2の世界を探ってみよう
暗号資産の世界は進化のスピードがとても速く、L2(セカンドレイヤー)もどんどん使いやすくなっています。
いますぐ使う必要はまったくありません(笑)
「難しそう」と敬遠せず、まずは知識として頭に入れておきましょう!
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【免責事項】
本記事は情報提供を目的としており、投資を勧誘するものではありません。暗号資産への投資はリスクを伴い、価格変動により損失が生じる可能性があります。投資判断はご自身の責任のもとで行ってください。また、本記事に記載された手数料・サービス内容は2026年6月時点の情報であり、変更される場合があります。最新情報は各取引所の公式サイトでご確認ください。
