不動産投資の【利回り計算の種類と使い方】をわかりやすく解説!

利回りの種類と使い方をわかりやすく解説!

不動産投資を行う時には、当然『利益が高い方』がいいですよね。

ただ【1,000万円をかけて利益が10万円】より【100万円かけて利益5万円】の方が効率はいいのです。

そこで費用と収益の効率をあらわすのが、不動産でよく聞く『利回り』というやつです。

この『利回り』の種類や計算方法、使い方をわかりやすく解説します!

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不動産投資の『利回り』は大きく2種類

不動産投資の『利回り』は大きく2種類

不動産投資で使う『利回り』には、『表面利回り』『実質利回り』の2種類があります。

物件資料の『利回り』がどちらのことなのか意識することが大切です。

それぞれの計算方法や使い方をしっかり把握してうまく使いこなしましょう。

表面利回り(グロス利回り)

表面利回り(グロス利回り)

一般的に『利回り』といえば『表面利回り』になります。

簡単な計算方法なので、まずはこちらを理解しましょう。

『表面利回り』の計算方法

年間の家賃収入を物件の価格で割る簡単な計算です。

一般的にネットや資料に載っている利回りはこの『表面利回り』です。

 

《計算式》

『表面利回り○○%』 = 年間の家賃収入 ÷ 物件価格 × 100

 

経費などは考えていない数字ですが、物件のピックアップ時に利用するケースが多いです。

 

《計算例》

物件価格:2,000万円、家賃12万円の場合

家賃12万円 × 12ヵ月分 ÷ 物件価格2,000万円 × 100 = 『表面利回り7.2%

 

『表面利回り』の注意点

取得時の諸経費や年間の経費は全く考えてないので、現実的な利回りは下がります。

表面利回りが良い物件でも、修繕費などが高くて現実的には他の物件の方が良い場合もありますので注意です。

実質利回り(ネット利回り)

実質利回り(ネット利回り)

『実質利回り』とは物件価格以外にもかかる諸経費や、管理費・修繕費などの年間経費を考えた、より現実的な利回りです。

ピックアップした具体的な物件の比較をする時に使います。

『実質利回り』の計算方法

各物件によって異なる経費を考えて計算します。

『表面利回り』ではわからなかった現実的な利回りになりますので真剣です(笑)

この計算をミスると致命傷になりますので、しっかりと頭に叩き込んでください!

 

《計算式》

『実質利回り○○%』=『 年間の家賃収入 – ①年間の経費 』÷『 物件価格 + ②取得時の諸経費 』× 100

 

①年間の経費②物件取得費の諸経費にできるものを把握しましょう!

《①年間の経費になるもの》

  • 管理費
  • 修繕積立金
  • 管理手数料5%程度
  • 固定資産税&都市計画税
  • 水道光熱費(共用部分など)
  • リース料(備品があれば)  など

《②取得時の諸経費になるもの》

  • 印紙代
  • 登記費用
  • 司法書士への報酬
  • 不動産屋への仲介手数料
  • 融資に伴う費用     など

 

《計算例》

物件価格:2,000万円、家賃12万円、①年間の経費14万円、②取得時の諸経費100万円の場合

( 家賃12万円 × 12ヵ月分 – ①14万円 ) ÷ ( 物件価格2,000万円 + ②100万円 ) × 100 =『実質利回り6.19%』

 

『実質利回り』の注意点

物件や築年数により修繕費や火災保険など大きく異なります。

しっかりと必要な経費を確認して、より現実的な数字を計算しましょう。

また、空室になり家賃収入が減ることも頭に入れておきましょう。

『利回り計算』の実際の使い方

『利回り計算』の実際の使い方

それぞれの『利回り計算』をしっかり把握できたと思います。

それでは、実際の物件選びの流れと利回りの使い方を確認しましょう。

①物件のピックアップ時

数多くある物件の中から検討する物件をピックアップする初期段階には『表面利回り』を利用しましょう。

ネットのリストなどからあくまで第一段階での絞り込みに使います。

利益率が低い物件をふるいにかけるイメージですね。

②具体的な物件比較

ビックアップした物件をより具体的に比較する時になると『実質利回り』を利用します。

より現実的な利回りが計算できるため、シビアな比較ができます。

家賃収入が高くても、管理費や修繕積立金なども高いと利回りは下がってしまいます。

見かけには騙されないよう、しっかりと見定めましょう。

③物件を選ぶ時の注意点

物件を選ぶ時の注意点

古い物件は修繕費や管理費が高くなる傾向にあります。

構造によっても異なることがあり、RC造よりも木造の火災保険料は高くなります

また、利回りが良くても実際に入居するターゲット層のニーズに対応しているかも重要です。

いくら家賃が安くても、坂道が多く買い物が不便な場所は高齢者に向きません。

そのエリアに住むお客様喜んで頂くお住まい選びが重要です!

『利回り』だけではなく入居者に喜ばれる物件を!

利回り』だけではなく入居者に喜ばれる物件を!

不動産投資をする時に必ず考えなければならない『利回り』をご紹介しました。

いくつか物件を検討するとすぐに使い方に慣れますが、あくまでツールのひとつです。

周辺環境や将来の変化、そこに住む人にとって良い物件かどうかを見定めるのが、良い不動産投資です。

住む人に喜んでもらえるから利益を得ることができるということを忘れずに、大家業に励んでください!

 

それでは、人生を楽しみましょう!

→不動産を【買った時】にかかる税金はこちら