ビットコインの次に有名な暗号資産の『イーサリアム』は大きなアップデートを予定しています。
次の『イーサリアム2.0』になると何が変わるのでしょうか。
最近のニュースでよく見かけるようになりましたが、具体的な変更内容がわからない方も多いと思います。
そこで今回は『イーサリアム2.0』の特徴やメリットをわかりやすくご紹介します。
将来の暗号資産を運用するひとつの参考にしてください!
イーサリアムが『2.0』になるってどういうこと?
イーサリアムが『2.0』になると、根本的なシステムがプルーフ・オブ・ワーク(PoW)からプルーフ・オブ・ステーク(PoS)に変わります。
今までのPoWは複雑な計算のトランザクションを承認する作業をコンピューターのパワーを使って行います。マイニングがこの作業になります。
一方PoSではユーザーが一定量のイーサリアム(ETH)を保有してブロックチェーンネットワークにて承認作業を行い、その見返りに報酬を得るシステムです。
この基本シムテムの変更には大きなメリットがあり期待が寄せられています。
イーサリアム2.0に移行する『メリット』は?
イーサリアムが基本システムをPoSへ移行することで、以下のようなメリットがあります。
エネルギー効率がとても良い!
PoWではハッシュレートパワーを使ってトランザクションの承認計算に大きなエネルギーが必要でした。
実際にマイニングマシンを稼働するためには大量の電気を消費します。
それがPoSになればその計算エネルギーが必要なくなります。
一定のイーサリアムを保有してネットワークに参加することで承認作業を行うので、省エネルギー化できるのです。
ネットワークパワーの分散化!
今は巨大ないくつかのマイニングプールにシェアが偏っている状況です。
そのマイニングプールの影響力が大きくなってしまい、実情とは異なる市場パワーが働く可能性があります。
PoSになると誰でもイーサリアムを預けて参加できるため、参入のハードルも低くなり分散化が期待できます。
スケーラビリティのアップ!
スケーラビリティとは拡張性のことです。
処理能力の限界を超えて送金に時間がかかったり、高額な送金手数料問題を解消することができます。
今までのイーサリアムの最大2048倍まで拡張する可能性があるので、今まで載せることができなかったアプリを使えるようになるでしょう。
最低でも128倍にはなりますので、非常に可能性を秘めていると言えますね。
取引きのスピードアップ!
先ほどのスケーラビリティでお伝えした通り、拡張性が高くなると処理速度もスピードアップします。
送金の着金が早くなるだけではなく、より実用的なアプリが利用可能となります。
アプリが増えれば増えるほど利用者が増え、イーサリアムで支払えるケースが多くなってより便利になります。
プライバシーの強化!
最も重要なアップグレードのひとつがプライバシー機能の追加です。
この機能により匿名での取引きが可能になり、プライバシーを気にしていた人々の利用が急激に増えることが予想されます。
しかもこれはビットコインにはない大きな特徴です。
匿名性が高くなればイーサリアムの使用率が向上し、実用的になるでしょう。
イーサリアムのマイニングができなくなる?
イーサリアム2.0に移行するとマイニングはできなくなります!
計算による承認作業が不要になるため、ハッシュレートも関係ないし報酬も受け取れなくなります。
今からマイニングを始めるのであれば、そのマシン代や電気代で直接イーサリアムを購入して爆上げを狙うことをおすすめします(苦笑)
また、私のように既にマイニングをしている方は、イーサリアム2.0に移行した後をどうするのか考えておく必要があります。
マイニング自体を辞めるのか、違うコインを掘るのか悩ましいですね。
ハードフォーク『セレニティ』はいつ?
イーサリアム2.0の実装は大きく3段階のフェーズを経て行う予定です。
2020年7月27日にイーサリアム2.0の研究チームは公式ブログでローンチパッド(テストネット版の公開)を発表しました。
ネットワークや資産の安全性を確保しながら移行するため、各段階でセキュリティテストや修正を繰り返して進めている状況です。
そのため、完全な移行や利用開始まで数年かかると思われます。
常にニュースや発表に注意をして状況把握が必要ですね。
『イーサリアム2.0』へのグレードアップに期待!
イーサリアムは最終ハートフォーク『セレニティ』によって大きくパワーアップして『イーサリアム2.0』へと生まれ変わります。
今までできなかったことを可能にして世界を大きく変えてしまうかもしれません。
より実用性が高まり、大企業による具体的な実用も近くなるでしょう。
様々な可能性を秘めた『イーサリアム2.0』にとても期待しています。
皆さんも、資産としてだけではなく、新しい技術の進歩を楽しんでみませんか?
それでは、人生を楽しみましょう!