不動産を買った時にはいろいろな税金がかかります。
物件の価格に含まれていたり諸費用に入っていたりとバラバラで提示されることが多いので、買い主としては全体像がよくわかりません。
今回は不動産を買った時に必要な税金を一覧にしてわかりやすく解説します!
しっかりと把握して購入計画を立てましょう!
不動産を買った時に支払う税金
不動産を買った時に支払う必要がある税金の一覧です。
それぞれ支払い先もことなるのでバラバラに案内してしまうことがあります。
契約書の『印紙代』
購入する不動産の『売買契約書に貼る印紙の代金』です。
売買の価格によって金額がことなり、2022年3月31日まで軽減期間が延びました。
消費税がかかる物件は『税抜きの価格』で判断します。
また、契約書1部作成した時は折半、2部作成した時はそれぞれ負担します。
不動産屋が印紙を準備して、契約時に現金で支払うケースが多いです。
物件価格等に含まれる『消費税』
販売者が不動産会社の場合『建物に消費税』がかかります。
ちなみに土地は消費しないので、土地代に消費税はかかりません(笑)
また、中古物件のように個人間の売買契約にも消費税は発生しません。
当然、物件代金を決済する時に支払う税金になります。
決済時に登記する『登録免許税』
不動産の代金を支払い『所有権を移転する時に司法書士へ支払う税金』です。
決済をする時に支払い、司法書士はそのまま法務局で所有権の移転等の手続きを行います。
不動産の固定資産税評価額に税率をかけて計算します。
固定資産評価額は基本『固定資産課税台帳』という各自治体にある書類や、納税通知書に載っています。
また、税率は土地、建物、新築、中古、住居用などでことなります。
- 所有権保存登記
- 所有権移転登記
- 抵当権の設定登記
諸費用に含まれる『固定資産税』
『土地や建物を持っていると毎年かかる税金』です。
1月1日の持ち主へ納税通知書が届き、通常は4月、7月、12月、翌年2月の4回に分けて支払いができます。
元の持ち主が1年分を支払っているケースが多いので、引き渡し後の期間分を元の持ち主に諸費用の一部として支払います。
こちらも『固定資産税評価額』に『税率』をかけて計算しますが、住宅用の土地や新築の建物など軽減制度がとても多い税金です。
『固定資産税評価額』は各自治体に置いてある『固定資産課台帳』や『納税通知書』で確認しましょう。
新築の建物にかかる『表示登記』は税金ではない!
『新しく建物を建てた時に1度だけかかる費用』で一覧に入れてますが、実は税金ではありません。
ややこしくて申し訳ありません(笑)
どういった建物なのかを『表題部に登記するため家屋調査士へ支払う費用』になります。
人間でいうと出生届みたいなものですね。
不動産の所在地、建物の種類、構造、面積、建築した年月日、家屋番号などを登録します。
取得した時に1度かかる『不動産取得税』
新築、中古、購入、譲渡に関係なく『不動産を取得した時に一度だけかかる税金』です。
土地と建物それぞれの課税評価額に税率をかけて計算します。
不動産を取得した半年後ごろに、郵送で納税書が届くので支払いましょう(苦笑)
また、条件を満たして控除を受けることができればかなり金額が下がります。
例外として、相続により取得したケースはかかりません。
注意が必要な税金2つ
不動産を購入する時に注意する税金が2つご紹介します。
使わない方がよい制度もありますのでご注意を!
贈与税
よく驚かれるのですが、親子間でも夫婦間でも年間110万円を超える金額は贈与税がかかります(苦笑)
ただ『自宅を購入する時の祖父母か親から子への援助金』には控除があります。
契約日と物件によって『700万円〜1500万円』の資金援助を控除します。
不動産の購入は大きな金額が動きますので、贈与税には注意が必要です。
相続税
生前贈与として資金援助できる『相続時精算課税制度』という制度があります。
相続前に2,500万円まで非課税でご子息に資金を渡すことがメリットですが、最終的に相続時には税金を払わなければなりません。
しかも、毎年110万円の基礎控除も使えなくなります。
節税にもならず一度利用すると相続発生まで続いて変更できないので全くおすすめしません!
『戻ってくる税金』もあります!
不動産を購入した時に戻ってくる税金もあります。
必要な要件を確認して、該当すればぜひ使いましょう!
住宅ローン控除
『自宅』を『住宅ローン』で購入すると『10年間の所得税を還付』する制度です。
転勤などで住んでいない期間は利用できないのでご注意ください。
年末のローン残高の1%を上限に所得税と住民税を控除します。
新築や中古で必要な条件はことなりますので確認してください。
投資型減税
『個人』が『新築』で『長期優良住宅』か『低炭素住宅』の『自宅』を『現金』で購入した時に使える制度です。
しかも2021年12月31日までに自宅として入居が必要です。
かなり限られますね(苦笑)
通常の住宅から『長期優良住宅』や『低炭素住宅』にグレードアップする時にかかる費用の10%を所得税から還付します。
年間65万円が上限で、これを超えた時は翌年も控除してくれます。
【ちょい+α】最大50万円もらえる『すまい給付金』
新築・中古で『消費税がかかる自宅を購入』した時、収入によって最大50万円の給付金をうけることができます。
正確には『都道府県の所得税割額』によって段階的に50万円、40万円、30万円、20万円、10万円、0円と金額がことなります。
現金購入の時は年齢など追加の要件があるのでご注意ください。
また、中古物件を個人間で売買した時は消費税がかからないのでもらえません。
まずは不動産を購入した時の税金を把握しましょう!
不動産を購入した時に必要な税金の全体をイメージしていただけたと思います。
特に購入時は多くの税金がありますので、まずは全体像を把握してください。
細かい税率や計算方法は見積もりしてもらえばOKです(笑)
それぞれ用途や支払先、支払うタイミングも異なりますが、一度覚えてしまえば簡単です。
これをきっかけにどんどん不動産の知識を吸収してください。
それでは、人生を楽しみましょう!